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自己分析は必要? エントリーシートの書き方は? 就活の悩みにWOWOWの若手社員が本音で答える! オンラインイベントで明かされた就活の秘訣とは!?

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2024年卒の学生にとって、この夏はまだ就活の助走段階といえるだろう。一部の業界では秋以降からエントリーが始まるものの、大半の企業は2023年3月から会社説明会やエントリーが始動する。当社でも同様のスケジュールが組まれているが、「コロナ禍で不安を抱えながら就活をする学生に、もっと早期の段階から就活に寄り添うことができないだろうか? 企業として興味を持ってもらうためにはどうすればいいか」と考え、オンラインイベントを7月下旬に実施。「若手社員の本音が聞ける! 就活相談編」と題した本イベントをレポートする。

就活生に寄り添う"お悩み相談オンラインイベント"を開催

7月22日(金)と29日(金)に開催された無料オンラインイベントには、それぞれ約60人の学生が参加。興味がある業界、職種、就活に関する悩みや質問などを事前にアンケートし、それらをもとにあらかじめ四つのグループに分けられた。全グループ合同で行なわれた前半は、本イベントに参加する当社の1~4年目の若手社員8人に加え、人事部4人の自己紹介が行なわれ、その後は事前のアンケートで多く挙がっていた質問について社員から回答を行なった。学生から寄せられた質問として多く挙げられたのは、就活で避けては通れない「自己分析」や「就活タイムライン」、「エントリーシート」などについて。少し前まで実際に就活を行なっていた新入社員を中心に、具体的な体験談が披露された。

自己分析ってほんとに必要?

就活の入り口ともいえる「自己分析」は、早い時期から取り組んでおきたいもの。しかし、イベントに参加した学生たちの多くは「やりたいことが見つからない。自分が何に向いているのか分からない」といった悩みを抱えていた。そこで、自己分析について考え方の異なる社員2名にそれぞれのアプローチを振り返ってもらった。

◆映画部・三上(1年目社員)自分は自己分析をしなかった。というのも、ひとりの人間にはさまざまな側面があるゆえ、あえて一つに絞ることに違和感を覚えたから。それに、時間をかけて行なった自己分析に固執してしまうんじゃないかという恐れもあった。そうなれば、自ら導き出した”強み”と企業が求める人物像がマッチしていなかった場合に諦めざるを得なくなる。

そういった理由から、自分は自己分析をせずに就活を進めた。そのかわりに、大学時代に取り組んだことをいくつかエピソードとして洗い出し、それらに含まれる自分の強みを一つ一つピックアップしていった。そうして拾い集めた自分の要素の中から、企業が求める人物像にマッチしているものを選び出しアピールするようにした。

◆制作技術部・栗原(1年目社員)自己分析は徹底して取り組んだ。面接の際に自分について詳しく説明できるのはもちろんのこと、「自分の価値観や大切にしたいことに対して、相性のいい会社はどこだろう?」と見極めるためにも必要だと考えたから。

自己分析をする上で最初に行なったのは「自分が”最高に幸せだ”と思うのはどんな瞬間だろう?」と考えること。最初はなかなか出てこないかもしれないが、小さいことから挙げてみて「なぜそう思ったんだろう?」と突き詰めていくと、だんだんキーワードが出てくるようになる。

そうして出てきたキーワードに優先順位をつけると、「どこまでは妥協できて、どこからは妥協できないか」が見えてくる。妥協できないところは絶対に譲らず、その点に絞って会社選びをするようにした。

社員が直伝! エントリーシートの書き方

就活で最初の関門となる「エントリーシート」。これについても学生たちから「他の人と差をつけるための書き方はないか。どう書いたらいいのか分からず悩んでいる」といった相談が寄せられていた。これについては「20社近く受けた中で、エントリーシートで落とされたのはたったの1回」という社員が実際に当社へ送ったエントリーシートを参照しながら回答した。

◆映画部・三上
個性が出るようなエントリーシートならばどんな書き方でもいいというのを前提に、あくまで自分の例を紹介する。内容については(先述した)「会社の求める人物像にマッチするエピソードをアピールする」ことを意識し、その上でテクニックとして心掛けたのは「各設問に対する回答の冒頭に、必ずタイトルを付ける」こと。読み手に興味を持ってもらうためにも、冒頭から「なんだろう?」と思わせるような引っ掛かりを作る。

次に意識したのは「とにかく具体的に書く」こと。「エンタメが好きなので、WOWOWに入ったらこんなことをやってみたい」とふわっと書くのではなく、「どんな内容のものを、どんな技術を使って実現したいのか」を明記することで、「好きだから」という想いから一歩踏み込んだアピールができる。面接官に深い質問をしてもらうためにも具体性は必要。

さらに、最後に”締めの一言”を入れることも意識していた。会社が求める人物像に、自分の持つエピソードがマッチしていることを締めの一文で念押しする。読み手が「なるほどね」で終わるのではなく、「だからうちの人材としてマッチしているんだ」と納得するような構成とした。

少人数のグループに分かれてより深く知る"就活の本音"

イベント後半は四つのグループに分かれ、学生約15人と社員2人が質疑応答を行なった。「この夏にしておくべきことは何か」、「ガクチカ(※)を話すなかで好印象だったもの、あまり響かなかったものは?」、「就活の失敗談や後悔していることは?」、「WOWOWの内定がもらえた決定打はなんだったと思うか」、「好きなことと得意なことがイコールではないと感じた場合はどうしたらいいのか」、「自分のいいところを言葉にするコツは?」など率直な質問をぶつける学生たちに、社員も自らの体験談を余すところなく語っていた。

※ガクチカ=「学生時代に力を入れたこと」を示す就活用語

◆質疑応答の一部を紹介

Q. ガクチカを語るうえで心掛けることは?
A.「リーダーをやっていました」という答えが頻発するので(笑)、そういった回答は印象に残らないなと思いました。リーダーをやるなかで自分なりにどういった努力をしたのか。どんなふうに試行錯誤して、その結果が良かったのか、悪かったのか、どんな学びがあったのか、具体的に示すことが重要ですよね。そうやって掘り下げることでオリジナリティーが出せるんじゃないかと思います。

Q.「就活のときにもっとやっておけばよかった」と思ったことは?
A.他の人のエントリーシートや面接を見たり聞いたりするのが大事だと思いました。自分のオリジナリティーが輝いていればそれだけで採用してもらえると思いますが、基本的には他の人と比べられて「どっちを採用するか」という判断になりますから。グループ面接で他の人がどんなアピールをしているのか、もっと見ておいたほうがよかったかなと思っています。

Q. 就活する上での軸が見つからない
A.そういった人は自分が好きなことを軸にするのがオススメです。自己分析によって「この業界が向いてる」と思って入社しても、完全に自分の適性と合致することは難しいのが現状。そういったときでも「好き」という想いがあれば、モチベーションを維持できます。自分は映画や映像が好きだったので、そういったものに携われるようなエンタメ業界に絞って就活していました。

Q. WOWOWに入ることができたのは、自分のどんな強みが評価されたからだと思いますか?
A.自己PRやガクチカがうまくできなくてすごく辛かったんですが、それでも好きなものに対してまっすぐな自分を一生懸命アピールしたんです。「大好きな舞台に毎日通っていました」とかって本当に些細なエピソードなんですが(苦笑)、「なぜそんなに好きなんですか?」と聞かれたときに「あ、自分の気持ちを素直に話せるんだ」と気付いて。それが自分の強みとして見てもらえたんじゃないかと思います。